【2025年調査】消費者は企業からの試供品・サンプル提供をどう感じている?サンプリングが購買行動に及ぼす影響を調査

デジタルマーケティングが主流となる中で、実際に商品を手に取って体験できるサンプリングマーケティングは、消費者との重要な接点として注目されています。では、消費者は企業からの試供品・サンプル提供をどのように受け止めているのでしょうか。また、サンプリングは実際の購買行動にどの程度影響を与えているのでしょうか。

当社が実施したインターネット調査の結果から、現代におけるサンプリングマーケティングの効果と消費者の意識について詳しく分析します。

調査概要

  • 調査時期:2025年4月〜5月

  • 調査手法:インターネットによるアンケート調査

  • 調査対象:20~50代の男女(有効回答数:4,804名)

※サンプリング体験を問うスクリーニング調査を実施した後、サンプリング体験「あり」と回答した消費者に対し、追加の調査を実施。追加調査については、964名より回答を得た。

調査結果

・サンプリング体験の実態:半数以上がサンプルを受け取った体験があるが、頻度は限定的

まず、本アンケート調査における全員を対象として、企業からのサンプル・試供品の提供を受ける体験をしたことがあるか、それは直近1年間で何回程度あったかを伺いました。

Q.あなたは商品の試供品やサンプルを受け取ったことはありますか?

MONE調査データ01

  • 57.4%はい
  • 33.3%いいえ
  • 9.2%どちらともいえない

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

Q.あなたは、試供品やサンプルを1年間の間に何回くらい受け取った経験がありますか?(直近1年間)

MONE調査データ03

  • 34.7%0回
  • 26.7%1〜2回
  • 9.0%3〜5回
  • 4.8%6回以上
  • 24.8%よく覚えていない

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

調査結果によると、半数以上の消費者がサンプリングを受けた経験を持っていることが明らかになりました。その体験頻度を詳しく見ると、直近1年で1~2回という回答が多くを占めており、消費者にとってサンプリング体験は一般的なクーポンや割引などの販促と比べ、比較的珍しい経験であることが分かります。

この結果は、サンプリングが消費者にとって特別な体験として認識されている可能性を示唆しています。頻繁に実施されるデジタル広告とは異なり、実際に商品を手に取れるサンプリングは、消費者の記憶に残りやすい貴重な接点となっていると考えられます。

・サンプリング販促の効果:「普段使わない商品を試せる」ことに過半数の消費者が好意的。
購入経験があるのは40%

Q.あなたは、試供品やサンプルが無料でもらえることに興味は惹かれますか?

MONE調査データ09

  • 21.8%とても惹かれる
  • 42.9%やや惹かれる
  • 20.4%どちらともいえない
  • 9.2%あまり惹かれない
  • 5.6%まったく惹かれない

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

次に、サンプリングの体験がある消費者に対し、試供品やサンプルを無料でもらえる体験自体についての興味を伺ったところ、6割を超える消費者が「興味を惹かれる」と回答しています。

Q.「とても惹かれる」「やや惹かれる」と回答した方にお伺いします。そのようにお答えになった理由はなぜですか?

MONE調査データ10

  • 65.1%普段使わない商品を試すことができる
  • 57.2%無料なので得した気分になる
  • 22.6%良く知っている商品を利用できる
  • 18.8%友人・知人の間で話題にできる
  • 14.6%SNSでネタにすることができる
  • 0.2%その他

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

「興味を惹かれる」と回答した消費者に、その理由を深掘りして質問したところ、最も多い回答は「普段使わない商品を試すことができる」との回答でした。サンプリング販促は、「いつも使っている商品を無料でもらえることがメリットだ」ということでは必ずしもなく、サンプリングをきっかけに、普段使わない商品やブランドをリスクなく試せることに消費者が価値を感じていることが分かる結果となりました。

Q.あなたは試供品やサンプルを受け取って初めて知ったブランドはありますか?

MONE調査データ11

  • 15.6%とてもある
  • 43.2%たまにある
  • 16.5%どちらともいえない
  • 15.0%あまりない
  • 9.8%まったくない

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

Q.あなたは今までに試供品やサンプルを受け取ったことによって、本来興味のなかった商品に興味を持ったことはありますか?

MONE調査データ12

  • 14.9%とてもある
  • 38.1%たまにある
  • 19.4%どちらともいえない
  • 17.9%あまりない
  • 9.6%まったくない

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

前述の回答結果に関連して、試供品やサンプルを受け取った消費者の58.8%が、体験をきっかけに商品・ブランドを初めて認知した経験があること、また約半数の消費者が、興味の無かった商品に興味をもつきっかけになったことも明らかとなりました。サンプリング販促は、消費者の興味を惹きつつ(商品・ブランドに対する好感度を下げることなく)、商品の認知や普及を促進させる有力な手段であることがうかがえます。

Q.あなたは、試供品やサンプルをもらったことがきっかけで、実際にその商品を購入したことはありますか?

MONE調査データ17

  • 42.8%購入したことがある
  • 41.4%購入したことはない
  • 15.8%よく覚えてない

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

Q.あなたが今まで利用したことがない商品を購入する際に、どちらがより強く購入の意思決定に影響を与えますか?

MONE調査データ13

  • 51.5%試供品やサンプル品で事前に試せる
  • 29.7%割引やポイント増量でお得に購入できる
  • 18.9%どちらも影響を与えない

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

では、商品を認知し、興味を持った消費者が、サンプリングをきっかけに実際の商品購入につながるケースはどの程度あるのでしょうか。調査では、おおよそ4割の消費者が、サンプリングをきっかけに商品購入を行ったという結果が得られました。また、消費者が今まで利用したことがない商品を買う場合には、「割引やポイントの増量でお得に購入できる」よりも、「試供品・サンプル品で事前に試せる」方が、より強く意思決定に影響を与えるという結果も出ています。

ここまでの調査結果を総括すると、サンプリング販促は「実際に商品をリスクなく試用できる」という体験価値を消費者に提供することで、競合商品からスイッチするきっかけを与えるのに有効な手段であり、実際に少なくない割合の消費者が商品の購買にまで結びついていることが分かります。

・サンプルの受け取り方法:「店頭での受け取り」が最もポピュラー。利用意向も高い

Q.あなたは試供品やサンプルをどのような場所で受け取りましたか?

MONE調査データ02

  • 50.2%店頭
  • 25.2%ネット経由で自宅
  • 23.2%街頭
  • 16.8%イベント
  • 8.0%展示会
  • 7.5%その他

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

次に、サンプリング販促を経験した消費者を対象に、試供品やサンプルの入手方法や受け取りのステップについて伺いました。

入手方法については、約半数の消費者が「店頭」で受け取ったことがあると回答しており、次いで「ネット経由で自宅」「街頭」と続きます。多くの商品が陳列されており、普段お買物をする小売店のお店で商品を受け取るという体験が消費者に浸透していることがうかがえますが、一方で、自宅にいながら手軽に商品を受け取れるオンラインでのサンプリング施策や、昔から行われている街頭でのサンプリングも一定の効果を挙げているものとみられます。

Q.あなたはどのようなタイプの試供品・サンプル配布を経験したことがありますか?

MONE調査データ04

  • 41.1%店頭(ドラッグストア、スーパーなど)での直接商品を受け取るタイプ
  • 37.7%商品にサンプルが同梱されているタイプ(おまけやトライアル品)
  • 30.1%イベントや街頭での飲料やティッシュが配布されるタイプ
  • 14.2%メールやSNSのキャンペーンで住所を登録し、後日商品が配送されるタイプ
  • 11.6%LINEやアプリでサンプル引換クーポンを取得し、店頭で引き換えるタイプ
  • 10.7%QRコードを読み取り、Webサイト上で無料クーポンを取得し、店頭で引き換えるタイプ
  • 7.3%この中にはない
  • 6.4%Webサイト上でのバーチャル体験やAR製品デモで完結するタイプ

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

消費者が体験したことのあるサンプリングの実施形態をもう少し細かく質問したところ、LINEやアプリといったデジタル媒体で店頭引換クーポンを取得するタイプや、QRコードを読み取ってクーポンを取得し、店頭で引き換えるタイプなど、「店頭引換型」の実施形態を体験したことがある人が合計6割以上にのぼりました。一方で、商品にサンプルが同梱されるタイプや、該当でサンプル品を配布する旧来からのサンプリング手法もそれぞれ3割以上の消費者が体験をしているとの回答が得られました。

Q.あなたが試供品やサンプルを受け取る場合、どの受け取り方法であれば試してみたいと思いますか?

MONE調査データ14

  • 64.8%店頭(ドラッグストア、スーパーなど)での直接商品を受け取るタイプ
  • 45.3%商品にサンプルが同梱されているタイプ(おまけやトライアル品)
  • 30.1%イベントや街頭での飲料やティッシュが配布されるタイプ
  • 28.3%SNSやアプリでサンプル引換クーポンを取得し、店頭で引き換えるタイプ
  • 24.9%メールやSNSのキャンペーンで住所を登録し、後日商品が配送されるタイプ
  • 12.3%Webサイト上でのバーチャル体験やAR製品デモで完結するタイプ
  • 1.5%この中にはない

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

前述の質問とあわせ、「どのような受け取り方法であれば試してみたいと思うか」を複数回答で質問したところ、「店頭引換型」の実施形態を希望する消費者が合計100%を超え、商品にサンプルが同梱されるタイプも4割を超えるという結果が得られました。サンプリング販促は概して消費者に好意的に受け取られているものの、その中でも消費者はサンプル品の受け取りに余計な手間を掛けず、普段のお買物の中で受け取ることを望んでいることが分かる結果となりました。

・サンプリング販促をきっかけとした行動の変容:4人に1人はSNSへの投稿経験あり

Q.あなたは今までに受け取った試供品やサンプルをSNSに投稿したことはありますか?

MONE調査データ06

  • 24.4%ある
  • 71.5%ない
  • 4.1%どちらともいえない

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

SNSは、消費者にとって情報収集を行う媒体であると同時に、UGC(ユーザー生成コンテンツ)による発信・拡散を行う媒体でもあります。サンプリング販促を体験したことのある消費者が、今までに受け取った試供品やサンプルをSNSに投稿したことがあるかを伺ったところ、約4人に1人は投稿したことがあると回答しています。特にSNS上で実施するサンプリング販促の場合、サンプリングを受け取った消費者がSNSに投稿するまでの導線を整備することで、二次的な拡散の効果が見込めることが示唆されます。

・サンプリング販促時の離脱:多すぎる入力項目や会員登録の手間は離脱の主要因に

Q.あなたは試供品やサンプルを受け取る際に応募途中で諦めてしまったことはありますか?

MONE調査データ15

  • 38.3%ある
  • 47.5%ない
  • 14.2%どちらともいえない

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

最後に、サンプリング販促への応募途中で諦めて(離脱して)しまったことがあるかを尋ねたところ、約4割の消費者が「ある」と回答しました。

Q.諦めてしまったことが「ある」とお答えした方にお伺いします。そのように回答した理由は何ですか?

MONE調査データ16

  • 55.0%入力する情報が多かった
  • 46.3%会員登録を求められた
  • 38.5%個人情報を入力したくなかった
  • 30.4%新しいアプリのダウンロードが求められた
  • 28.2%応募のプロセスがわかりにくかった
  • 26.8%SNSのリポストなどを求められた
  • 22.8%そこまで欲しい商品ではなかった
  • 19.8%店頭に行くのが大変だった
  • 10.6%事務局の対応がよくなかった
  • 1.9%その他

※出典:2025年5月|当社Webアンケート調査

諦めてしまったことが「ある」と回答した消費者にその理由を複数回答で質問したところ、「入力する情報が多かった」「会員登録を求められた」「個人情報を入力したくなかった」という回答が上位に並ぶ結果となりました。個人情報を含めて多くの入力項目があると離脱の要因になるため、例えば「フォロー&リポスト」のみで応募可能とするなど、応募のハードルを下げるキャンペーン設計が重要となります。逆に、店頭に行って商品を受け取ることは、離脱の要因の割合としては相対的に低く、実店舗での受け取りがボトルネックになっていないという興味深い結果が得られています。

MarketingOneは、ドラッグストア店頭でのサンプリング販促が実現可能!

当社の販促ソリューション「MarketingOne」は、ドラッグストアを中心とした大手小売事業者に導入いただいており、店頭で商品を引き換えるデジタルクーポンを発行することが可能です。既に多くのメーカー・代理店様が、MarketingOneを活用して店頭サンプリングを実施しています。

引換の対象商品はJANコード単位で制御するため、複数の商品から1品を引換可能なクーポンを発行することも可能です。詳細はお問い合わせください。

※施策の実現にあたっては、対象小売事業者様のご承認が必要です。

まとめ

今回の調査結果から、サンプリングマーケティングの現状と効果について多くの重要な知見が得られました。

サンプリングは消費者がリスク無く、普段使っていない商品を試せる良い機会であり、単純な割引よりも強く消費者の購買に影響を与える販促方法です。ブランドが固定している消費者や広告に反応しない層に対しても、サンプリングは有効にアプローチできるため、従来のマーケティング手法では開拓できなかった顧客層の獲得が可能になります。

今回の調査結果は、サンプリングマーケティングが単なる「商品のバラマキ」ではなく、消費者との深い関係構築を可能にする戦略的マーケティング手法であることを示唆しています。デジタル全盛の時代だからこそ、実際に商品を手に取って体験できるサンプリングの価値は、今後さらに高まっていくと予想されます。

本調査結果を参考に、より効果的なサンプリング戦略の構築にお役立ていただければ幸いです。