デジタルギフトとは？
デジタルギフトとは、近年利用されることが増えている、メール・SNSなどのオンラインコミュニケーションツールやデジタルプラットフォームを通じて贈ることができるギフトのことです。具体的には、ギフトコード、バーコード、QRコードなどの形で提供される電子的なギフト券やサービス利用権を指します。受け取った相手は、専用サイトやアプリでコードを入力する、小売店の店頭でギフト券を提示するなどの方法によって、商品の購入やサービスの利用が可能になります。
インターネット上での通販やオンラインゲーム、デジタルコンテンツなどが広く普及するに従い、ギフトの発行から配布、利用までをオンライン上で完結できるデジタルギフトの流通量はますます増えてきています。消費者からしても、コロナ渦を経てオンラインコミュニケーションの比重・重要性が増えていることもあり、紙のギフトカードと異なり、直接会って渡したり郵送したりといった手間がかからないデジタルギフトの人気は高まっています。
デジタルギフトのメリット
紙のギフトカードと比較したデジタルギフトのメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
- コストが安い
デジタルギフトは発行から配布までをデジタル上で完結できるため、一般的に紙のギフトカードと比較して、発行費用・印刷費用・梱包費用・郵送費用などが安く済みます。特に大量に配布を行う法人での需要においては、大きな費用メリットが見込めます。
- 住所などの管理が不要
紙のギフトカードを配布する際には、受取人の住所や氏名など、個人情報の聴取や管理が必要でした。一方、デジタルギフトはオンライン上で配布が完結できるため、メールアドレスやSNSのアカウントだけで配布することが可能です。
- 発行・配布までの時間が短縮できる
サービスにもよりますが、一般的に紙のギフトカードの発行や配布には一定の日数が掛かる場合が多く、思い立った際にすぐに送ることが難しいケースがあります。デジタルギフトは、発行・配布にかかるリードタイムが短く、手軽に送ることができます。
デジタルギフトの主な配布形態
デジタルギフトは、その配布方法によっていくつかの種類があります。
- ギフトコードの配布
メールやSNSといった手段により、消費者にギフトコードを配布する形態です。ギフトコードは、英数字を組み合わせたユニークな文字列になっていることが一般的であり、消費者は専用サイトなどにギフトコードを入力することによって、デジタルギフトの利用を行うことができます。
- URLの配布
消費者に対し個別にユニークなURLを配布します。「ギフトコードの配布」と似ていますが、URLにギフトコードの情報が埋め込まれているため、消費者はURLにアクセスするだけでデジタルギフトの利用を行うことができ、入力の手間がありません。
- バーコード・QRコードの配布
小売店の店頭で使えるデジタルギフトの場合、デジタルギフトの情報をバーコード・QRコードなどの形で消費者に配布することが一般的です。消費者は、受け取ったバーコード・QRコードなどを店頭で提示し、レジでスキャンすることによって、お買物や対象商品の無料引換などの特典を受けることができます。
デジタルギフトが活用される主なシーン
デジタルギフトは、その利便性と柔軟性から、個人・法人問わず、様々なシーンで活用されています。以下に、その具体的な活用シーンを列記します。
1. 個人での利用シーン
- 自分自身への購買に利用
自分が消費する目的として、好きなブランドやサービスのデジタルギフトを購入し、計画的な買い物や体験に活用する使い方です。家計管理の一環としてデジタルギフトの形で事前に購入する人もいれば、デジタルギフトが割引で買えるキャンペーンの期間に、一定金額のデジタルギフトを購入する人もいます。貯まったポイントでデジタルギフトを買うことで、実質的なポイント交換の手段として活用している人も見受けられます。
- 友人へのプチギフト・お祝い
誕生日、記念日、昇進、合格、結婚、出産など、様々なお祝いの場面でデジタルギフトが活用されています。幅広いブランド・商品の中から選択でき、発行金額の選択肢が広いのもデジタルギフトのメリットであり、シチュエーションに応じて柔軟なデジタルギフトを選択することができます。相手の好みがわからない場合でも、受け取った人自身が何に交換するかを自由に選べるデジタルギフト商品も登場しており、その自由度の高さが評価されています。
- 歓迎会・送別会などでのプレゼント・贈り物
職場やサークルなどのコミュニティでの歓送迎会では、参加者が顔を合わせるため紙のギフトカードは未だ重宝されていますが、受け取った人の利便性などを考慮し、デジタルギフトを贈るケースも増えてきています。発行金額を自由に設定できる商品では、複数人での共同購入にも対応しやすく、幹事の負担も軽減できます。
- 遠方の家族・親戚への贈り物
地理的に離れた家族や親戚に対して、郵送の手間やコストをかけずに気持ちを伝える手段として、デジタルギフトが活用されています。家族間のメールやSNSを手段として手軽に贈ることが可能であり、家族・親戚のお気に入りのお店やサイトで簡単に使うことが可能です。
2. 法人での利用シーン
- 社員への表彰・褒賞などのインセンティブ
福利厚生制度の一環として、優秀な成績を収めた社員や、長期勤続者に対する報奨、または社内イベントやお祝い・記念の品として、デジタルギフトが活用されています。デジタルギフトであれば、金額や配布枚数を自由に設定でき、受け取る側も特別感を感じやすいメリットがあります。また、こうした福利厚生制度の充実は、入社候補者へのアピールとしても有効です。
- キャンペーンの景品としての活用
企業が、消費者を対象として実施する販売促進・入会促進などのキャンペーンにおいて、デジタルギフトは幅広く利用されています。こうしたキャンペーンにおいては、その目的に応じてデジタルギフトが選択されることが一般的です。例えば、便利さやお得さを訴求するのであれば、共通ポイントに充当できるデジタルギフト、消費者の利便性を追求するのであれば、消費者自身が好きなブランドを選んで引き換えられるデジタルギフト、消費者の継続購買を促すのであれば、対象となる小売事業者やメーカーの再購買に使えるお買物券、といった具合です。
- モニター・アンケートなどでの謝礼
市場調査や商品モニター、アンケート調査への参加の謝礼として、デジタルギフトを配布する使い方です。消費者の節約志向が高まる中、こうしたサイトに登録し、スキマ時間でモニターやアンケートに参加しようとする消費者が増えています。消費者に対するインセンティブを提供することで、モニター・アンケート参加のきっかけを作り、回答品質の向上にも寄与する効果的な手段となっています。